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2007年12月26日 (水)

あるジャズ・ピアニストの死

昨日のテレビのニュースでオスカー・ピーターソンの訃報に接した。今日の新聞にも記事が出ている。




私は外国のジャズミュージシャンの名を全くと言っていいほど知らない。にもかかわらず、この記事を書くのは、彼の演奏を一度だけ聴いたことがあるからである。




3年前の最後の来日公演。当時注目され始めた上原ひろみがオープニング・アクト(日本語で言うところの前座)を務めるというので、それだけを楽しみに会場へ行った。




私にとってのメインの演奏が終わり、だからといって帰ってしまうのは失礼だと思い、席に残った。やがて、高齢の男性が手を引かれながら現れた。覚束ない足取りで舞台中央に置かれたピアノに向かう姿に、この人は大丈夫なのかと心配になった。




演奏が始まってすぐ、私は度肝を抜かれた。速いパッセージを軽やかに弾きこなす彼は、さっきまでとはまるで別人のように若々しい。枯れた味わいの演奏で場を持たせるのがやっとだろうと踏んでいた私は間違っていた。遠く離れた席から彼の指先を食い入るように見つめているうちに、終演となった。




あの日の彼が79歳で、しかも脳梗塞による麻痺を経験していたことを今日になって知った。何て強い人だったのだろう。胸が熱くなる。




謹んでご冥福をお祈りします。



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